今日は文化講演会。
講師は「広告批評」の天野祐吉氏
『ところで言葉は元気かな。』という演題だ。
まあまあ面白かったが、寝てる人もいた。
氏は、最近言葉が壊れている事を嘆く。
挨拶もまともにできない人も増えている。
全ての人間の関係は言葉が作っていると。
言葉が無くなると関係が壊れ、最後には暴力が出てくる。
人間の関係には、心の通う言葉が必要なのだ。
「人間の言葉は、猿の毛づくろいだ」
と言った言語学者がいた。
猿は毛づくろいによってお互いの連帯感を確認している。
最初、言葉はお互いを触る為にあったのではないか。
音や感触でお互いを触り合っているうちに信頼関係ができていく。
本来、言葉とは意味を伝えるより、感情を伝える為にあったのだ。
そして言葉が元気を失うと、人間の表情も元気がなくなる。
言葉には力があるのだ。
「一番搾り」などは
全く「美味しい」言葉だ。
言葉の暗示力は凄いものである。
だから、言葉を大事にして
意味を伝えるのではなく感情を伝えていくべきなのだ。
月並みで、ありきたりな言葉、常套句を安易に使うな。
言葉を吟味して、自分の言葉で話すことが肝要だと締めた。
そうか、そう考えると
「言葉」にも価値があるんだ。
これからは「価値ある言葉」を作り、使っていこう。
それは生きたコミュニケーションをすることだと思う。