明の崔後渠(さいこうきょ)の六然訓(りくぜんくん)というものがあります。
生きていく上での六つの秘訣です。
自處超然(じしょちょうぜん)
自分自身に関しては、一向にものに囚われず、恬淡(てんたん)としている。人はよく見ているもので、モノに執着している人は、人が離れていく。
處人藹然(しょじんあいぜん)
藹然とは、春になって草木が盛んになるさまをいうので、處人藹然とは、人に接するときは、相手の気持ちが春のように和らぎ、穏やかになるように心がける。
有事斬然(ゆうじざんぜん)
いったん事がおきれば、グズグズしないで束ねたものをマサカリで切るように一気呵成にやる。
無事澄然(ぶじちょうぜん)
事がない場合は、静かな湖面のように澄み切っている。私利私欲がないから心が澄んでいる。澄んでいるから融通無礙に動くことができる。
得意澹然(とくいたんぜん)
澹というのは、水がゆったりと揺れ動くさまをいう。従って、得意絶頂の時こそ、逆に静かであっさりとしていることだ。そうすると足をすくわれることがない。
失意泰然(しついたいぜん)
失意の時にはうろたえ、呆然となるのが人間の常だが、だからこそ逆に泰然と構え、大所高所から眺めてみる。するとそれまでは見えていなかったことに気づき、死地を脱することができる。そこで意気消沈したらおしまいだ。
これから、毎日の心がけにしようと思います。
差し詰め今の時期は
「有事斬然」の前の「無事澄然」といったところでしょうか。
世間的には「失意泰然」なのかもしれませんが。