なんとなく元気

なんとなく元気なつもりで・・・

現実のこと

22日の日曜日、
大水害の爪痕生々しい竹田市へ行ってまいりました。
今回の目的は、復旧援助ではなく農家支援(収穫体験)ということでしたが、
道中目に入る景色は痛々しいものがありました。

かなり大きな川の上に掛かる鉄橋なのですが、
これでは、列車も走れません。
市民の生活は推して知るべし。
早く復旧して欲しいものです。
かなりの数のボランティアの方が竹田入りしているようですが、上手く情報が伝わっていないようで、
ボランティアで竹田へ朝一番に入られても、受け入れ時刻まで2時間待ったというような話もお聞ききします。
情報の周知徹底をお願いいたします。
さて、
私は竹田市の菅生の農家へスイートコーンの収穫体験にお邪魔しました。
竹田の菅生(すごう)のトウモロコシは「すごアマコーン」といって甘いそうです。
前日、大学時代の友人と酒を飲んでましたので
少しお疲れモードの体を引きずって、何とか朝6時の集合時間には間に合いました。
ご夫婦二人で、今の時期はトウモロコシを栽培してて、ゴボウや白菜、他には肉牛も飼っているのだそうです。

コーン畑に入り込むと周りはトウモロコシしか目に入ってきません。
(いったいこの畑のどの辺りをどの程度収穫するというのか?)
参加者は6名。
鎌をあたえられた我々は、不安な面持ちでトウモロコシを収穫していきました。
トウモロコシは手で簡単に取れますが、そのヘタの部分を鎌でカットしながら前進して行きます。
途中、喉が渇くのでトウモロコシを生でかじると甘くてみずみずしい。
(生き返ります)
1往復で軽トラック1台分くらいを収穫します。

天気はよかったのですが、雨でぬかるんでたりするのでカッパを着て作業していると、汗が滝のように噴き出してきて、カッパの中は汗の水溜りとなっていました。
熱中症にならん様に水分補給と、カッパの換気をせんとヤバイ)
3往復すると収獲は終了です。
(陽が上って暑くなってきたので)
それでもこの畑の数パーセント収穫した程度。
(残りはどうするんだろう?)
ともあれ、本日の第一段階は終了です。
(服の上から水浴び状態で、トランクスを絞ると濡れ雑巾のように汗が滴り落ちたのには参りました)
服を着替えるのもそこそこに、次なるステップへ。
トウモロコシの選別と清掃です。

倉庫の中には持ち込まれた収穫物でいっぱいです。
これを1本ずつ布で泥などの汚れをとって、サイズ分けしていきます。
(これはきっと全部やるんだろうな)
半ば諦めというか観念して黙々と作業を続けていきました。
(こんな時、ホントに寡黙になりますよね)
この作業を続けつつ、
いよいよ梱包作業です。
ダンボール箱作成班と箱詰め班、休む間もなくフル稼働です。
とうとう市場のトラックがやって来ました。
出荷に間に合うのか。
市場の方にもお手伝いいただいて無事に出荷も終了しました。

間に合って良かった。
朝もぎコーンですからね。
残るとまずいよね。
今日出荷した分で1トンくらいでしょうか。
それにしても、こんな作業をたった二人でやっているというのだろうか。
一人でも身体壊したら終わりだよね。
考えさせられます。
種を蒔き、育て、収穫し、選別、そして出荷。
この一連の作業に対する報酬は見合ったものになっているのかな?
人を雇えるほど費用は掛けられないのかもしれません。
本当にこの農家は幸せなんだろうか?
いや、幸せだと思わなければやってられないですよね。
逆に世の中から農業が無くなれば、社会は不幸です。
生産の原点である1次産業を失わないためにも、
楽しく幸せで、継続できる農林水産業であって欲しいものです。
それには、1次産業だけの問題にするのではなく、2次3次産業、消費者も含めた社会の連携が必要だと思います。
我々はグローバルの中に生きていて、いろんな困難に見舞われるかもしれません。
(海外との競合、天災、事故etc.)
でも生活しているのは、目の前のローカルな社会なんですよね。
助け合って生かされているという現実を皆が認識できればいいと思うんです。
我々が生かされている地域を地域で守る。
地産地消」プラスαと言いますか、
皆が積極的に社会のために地域を耕しているんだと思える生き方。
「自耕共生」のようなことを
汗を拭きながら感じた竹田での一日でありました。
でも、疲れたよ〜。
この暑い時期、一所懸命働かれている農家の方に頭が下がります。