久しぶりに夢を見た。
とても怖い夢。
地震に遭遇し、自分がいたビルが倒壊するというものだった。
大きな揺れが二回ほど来て、ビルはゆっくりと倒れていった。
崩れていく状況がスローモーションのように見えた。
自分自身は低層フロアの事務所に一人でいたので瓦礫の間から無事に逃げ出すことができたという内容だ。
珍しく鮮明に覚えている夢だった。
夢の中の自分は意外と冷静で、地震が起こった直後家族に電話してた。
声が聞けて安心したのを覚えている。
最後にほっとしたので寝覚めはよかった。
日頃は意識していなくても、自分には家族が一番大切なんだろうな。
そう言えばずいぶん昔、まだ子供が赤ちゃんの時、ニ軒隣の家が火事になり全焼したことがあった。
夜中、我々夫婦は家を出て非難することにした。
大事なものを持ち出すことになったが、子供を抱いて家の中を見回してみた。
我々夫婦は顔を見合わせて笑ってしまった。
「無いよ、持ち出すもの」
子供以外大切なものは何もなかったのだ。
貧しくて貴重品なんか持ってなかったのかもしれない。
しかし、その時一番大切な物が何なのか確認できた。
今はどうかな。
長く生きていると家の中にはいろんな物が溢れている。
本当に必要な物なのか分からない物まで。
想い出という名の下に存在している物たちが散在し、もはや管理不能。
何なんだろう、この貧乏性は。
本当に大切な物は家族だったはずじゃないか。
本当に大事な物は自分で大切に管理してるもんだ。
生き方もECOじゃないといけないな。
人生を使い切る生き方。
無駄に「持つ」時代ではないと思う。
もう少しシンプルに生きてみよう。